統合されたID基盤を導入するビジネス上の目的とは
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統合されたID基盤を導入するビジネス上の目的とは

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なぜ統合されたID基盤が必要なのか?

多くの企業が昨今デジタルサービスの展開をすることでの収益向上を目指しています。新型コロナウイルスの流行を発端として、リアルのコミュニケーションではなく、オンラインファーストのコミュニケーションに変化し、またデジタルとリアルのハイブリッドでのコミュニケーションも普通になってきました(OMO:Online-merges-offlineともいわれます)。

スマートフォンやPCで閲覧するサービスで必ずユーザーが行うのがユーザー登録やログインといった行動です。また、オンラインだけでなくリアルな店舗に訪問した際にも会員カードなどを提示するといったこともあるでしょう。

このように、IDはオンラインだけではなく、リアルも含めた消費者行動を捉えるために重要なファクターです。言い換えると、企業は統合されたID基盤を構築し、ユーザー向けにIDサービスを提供する必要がある、ということになります。それでは、もう少し具体的にID基盤を導入する目的を掘り下げて考えていきましょう。

1.ユーザーを一意に捉え、データ利活用へ

大手企業ほどデジタルサービスを展開するにあたっての資源が様々存在し、それらをデジタルサービス化し、スケールするビジネスモデルを検討しています。複数サービスを展開するなかで、特定のユーザーを一意に捉えることが重要です。以下に簡単ではありますが、2つの観点での有用性について列挙いたします。

この観点はとくにサービス提供者としての視点で重要になるでしょう。期待される効果としては以下のようなことがあげられます。

  • データ分析:ユーザー属性毎に購買行動の傾向分析が可能。これにより新しいサービス企画の検討などにつなげることが可能
  • マーケティング活動への反映:見込み顧客から有償顧客へのコンバージョン率の把握から、どのような施策が効くのかについて明確化することが可能

2.ブランド体験を統一し、買いまわりなどの収益化ドライバーにする

複数サービスを展開するにあたっては、同一企業が提供するサービスであるというイメージ作りをすることで、買いまわりを狙うことができます。世の中にはスイート商品として提供されているものもあり、例えばMicrosoft Office365などはOutlook(メール)やTeams(チャット、ウェブ会議)など様々なサービスを提供していますが、統一のブランドイメージで提供されており、アカウント作成やログイン体験も単一で分かりやすいです。一度アカウントを作ってしまえば、そのユーザーの権限に応じて適切なサービスが使えるようになっています。

Microsoft Office365のようなスイートサービスではなく、ターゲットペルソナも別のサービスを複数展開する場合においても、少なくともユーザー管理(ユーザー情報の編集、サービス利用状況など)については統一したブランド体験として提供することが望ましいでしょう。異なるサービス間をつなぐクッションが一つあることで、買いまわりなども期待することができます。

今回の内容をまとめると以下のような形になるかと思います。ぜひご参考になさってください。

Business Goal for Id Integration

進めるうえでのポイント

上記のように、データ活用によるデジタルマーケティング活動への反映、買いまわりのドライバー化のようなビジネス効果を実現するために、ID基盤が先に実装できている必要があります。それでは、ID基盤の実装を進めるうえでの注意点は何でしょうか?詳細については、次回のブログでご紹介しますので、まずは一覧でご紹介いたします。

  1. デジタルサービス展開計画のスケジュール感を確認
  2. 既存サービスの移行の有無を確認する
  3. サービス提供形態や契約体系を把握する
  4. ユーザー属性データの責任分界点の明確化
  5. アプリケーションのオンボーディング設計

上記について、ビジネス面での整理はもちろんのこと、ID基盤については技術者の目利きが伴走型で対応することで、最小の労力でプロジェクトを進めることが可能です。

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